冒険はそれ自体に価値がある

冒険はそれ自体に価値がある

私に贈る言葉

冒険はそれ自体に価値がある。
“Adventure is worthwhile in itself.”

アメリア・イアハート(パイロット)

いつ、どんな場面で発言されたか

アメリア・イアハートは、女性として初めて大西洋単独横断飛行を成し遂げた伝説的なパイロットです。1932年の大西洋単独横断成功によって一躍世界的な英雄となった彼女は、その後も次々と航空記録に挑み続けました。

この言葉の正確な発言場面について、決定的な記録は残されていませんが、彼女の著書『Last Flight』(1937年)との関連が指摘されています。『Last Flight』は、1937年の赤道上世界一周飛行に挑む彼女の日々を綴った記録であり、その飛行の途中、太平洋上で消息を絶つ直前まで書き続けられたものでした。

当時、女性が飛行機に乗ること自体がまだ珍しく、ましてや単独で大洋を横断するなど無謀とされていた時代です。「なぜそんな危険を冒すのか」と繰り返し問われた彼女が、冒険に挑む理由として発した言葉――それがこの一文に凝縮されています。成功や結果がすべてではない。冒険に身を投じること、その行為そのものが人生を豊かにするのだ、と。

言葉の意味

この名言の核心は、「結果」ではなく「行為そのもの」に価値を見出している点にあります。

私たちは何かに挑むとき、つい「成功するかどうか」「報われるかどうか」を気にしてしまいます。しかしイアハートは、冒険の価値は成功や失敗という結果の中にあるのではなく、冒険に踏み出すという行為そのものの中にあると言い切りました。

“worthwhile in itself”――「それ自体に価値がある」という表現は、外部の評価や見返りに左右されない、内在的な価値を示しています。未知の世界に飛び込む勇気、不確実さを受け入れる覚悟、そして自分の限界を押し広げようとする意志。それらはたとえ結果がどうあれ、私たちの人生を確実に深く、豊かなものにしてくれるのです。

イアハートはまた、「もっとも困難なのは行動する決断をすることだ。あとはただ粘り強さの問題にすぎない(The most difficult thing is the decision to act. The rest is merely tenacity.)」という言葉も残しています。彼女にとって大切だったのは、結果を恐れて立ち止まることではなく、一歩を踏み出す「決断」と「行動」だったのです。

私に贈るメッセージ

新しいことを始めようとするとき、「失敗したらどうしよう」「うまくいかなかったら時間の無駄になるのでは」という不安が頭をよぎることは、誰にでもあるものです。

でも、アメリア・イアハートの言葉を思い出してみてください。冒険はそれ自体に価値がある。挑戦し、一歩を踏み出した時点で、あなたはすでに何かを得ているのです。それは経験かもしれないし、自分自身への信頼かもしれない。あるいは、昨日までの自分では見えなかった新しい景色かもしれません。

イアハートは最後の飛行から帰ることはありませんでした。しかし、彼女が生涯をかけて示した「冒険に飛び込む生き方」は、90年近く経った今もなお、世界中の人々の心を照らし続けています。

結果がどうなるかは、誰にもわかりません。でも、踏み出すことで得られるものは、踏み出した人だけが知っています。今日、あなたの心の中にある小さな冒険の種に、そっと水をあげてみませんか。

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