私に贈る言葉
苦しい時期があったからこそ、今の自分がある。
イチロー(元プロ野球選手)
いつ、どんな場面で発言されたか
この言葉は、イチロー選手が長年のキャリアを通じて繰り返し語ってきた人生哲学を象徴するものです。特に2019年3月21日、東京ドームでの試合後に行われた引退記者会見では、この思想の核心に触れる発言がありました。
深夜11時55分から始まり、日付が変わって午前1時20分頃まで続いた約85分間の会見。その中でイチロー選手は「孤独を感じて苦しんだことは、多々ありました。ありましたけど、その体験は、未来の自分にとって大きな支えになるんだろうと、今は思います」と語りました。
アメリカで「外国人」として野球を続ける中で味わった孤独や困難。それらの経験があったからこそ、人の心を慮り、人の痛みを想像できる自分が生まれたと、イチロー選手は振り返ったのです。
言葉の意味
この名言には、困難を単なる「乗り越えるべき障害」としてではなく、「自分を形作る大切な要素」として捉える視点が込められています。
イチロー選手は会見でこうも語っています。「辛いこと、しんどいことから逃げたいと思うのは当然のことなんですけど、でも、エネルギーのある元気な時にそれに立ち向かっていく。そのことは、すごく人として重要なことなんじゃないかなって感じています」
つまり、苦しみは避けるべきものではなく、自分が成長するための糧となる。そして、その経験を積み重ねた先に、揺るぎない「今の自分」が存在する。それがイチロー選手の伝えたかったメッセージなのです。
日米通算28年という長いプロ野球人生。その中には、オリックス時代に一軍と二軍を行き来した苦しい時期もありました。メジャーリーグに渡ってからも、言葉の壁、文化の違い、そして年齢による体の変化と戦い続けました。しかし、そのすべてが「今の自分」を作り上げる礎となったのです。
私に贈るメッセージ
今、あなたは何か苦しいことを抱えていませんか。仕事でうまくいかない日々、人間関係の悩み、将来への不安。そんな時期は誰にでも訪れます。
でも、どうか覚えておいてください。その苦しみは、決して無駄にはなりません。
イチロー選手のように世界の頂点を極めた人でさえ、孤独や苦悩の中で何度も壁にぶつかってきました。それでも、その経験があったからこそ、あれほどの強さと深みを持った人間になれたのです。
苦しい時期は、あなたという人間を深く、強く、そして優しくしてくれる時間です。今は先が見えなくても、いつか必ず「あの時期があったからこそ」と思える日が来ます。
だから、今は逃げずに、できる範囲で向き合ってみてください。その積み重ねが、未来のあなたを支える大きな力になるはずです。
「自分なりに頑張ってきた」と胸を張って言える日のために、今日という一日を大切に過ごしていきましょう。
